商材も仕入れ先も売り先もなく坂本龍馬は商社亀山社中を立ち上げる
『龍馬伝』は、いい作り方をしていると思う。
史実とは明らかに違う箇所も散見されるが、それは問題ではない。
史実が大事なら、テレビを見ずに資料を読め、という話である。
龍馬は詐欺師的なネゴシエーター
いい意味で、坂本龍馬は山師であり詐欺師も同然、今流でいえばとネゴシエーターと言えるかもしれない。
彼は、夢を語った。
日本を今一度せんたくいたし申候(にほんをいまいちどせんたくいたしもうしそうろう)
脱藩行動から、土佐や武市半平太のことも見限ったのではなかろうか?
それは、小集団、小世界から抜け出せなかった後付けの革命家に対する、大きなアドバンテージである。
龍馬は、輸送する船もなく、商品もなく、仕入れることも、売ることもできそうもないのに、商社を立ち上げる。
というかNHKは岩崎弥太郎視点で、龍馬をベンチャー起業家と描いている。
起業家はイノベーターであり、本質的に、商材も仕入れ先も売り先もない状況での、無茶なスタートアップだ。
龍馬の詐欺師まがいの折衝力に万歳である。