坂本龍馬と後付け遡り史観 組織より個人評価で懲りない日本人
明治新政府に敵対した新撰組を客観的に評価する声は小さい。
だがしかし、近藤勇や土方歳三、沖田総司などの個人を持ち上げる輩は数多い。
源良経もまたしかり。
どうして日本人は、組織に埋没するくせに、こうも敗者個人を絶賛するのだろうか?
龍馬は薩長同盟や大政奉還の立役者?
坂本龍馬は、確かに近代日本の功労者だろう。
しかし、サヨナラホームランを打ったバッターや、9回満塁で逆転のピンチに登板したピッチャーのように、一番最後のおいしい場面で貢献した人をヒーロー化する単純さがついて回る。
日本を今一度せんたくいたし申候(にほんをいまいちどせんたくいたしもうしそうろう)
薩長同盟を促したのならば、薩摩や長州が偉大な組織だったということで、薩摩や長州の組織の方が個人よりも明治維新の貢献度は大である。間違いない。
大政奉還も、それほど徳川幕府が腐っていても、組織力が巨大だったということだ。
しかも、今の勝ち組から歴史を書き直すのが当たり前で、後付けで自分たちの都合のいいように時代を遡って敵味方を腑分けしている。
そして、いつもいつも時の権力にころりとだまされる日本の大衆。
もっと歴史を勉強しなきゃあ。司馬遼太郎ばっかり読んでちゃダメでしょ!